V-lounge オープニング・シリーズ
「カナダ・ビデオアートチャンネルvol.1-vol.3」
at: Tokyo Wonder Site SHIBUYA
fee: 800yen (with 1 drink)
lounge open: 19:00-
お問い合わせ:channel@vctokyo.org
Japanese /English

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V-LOUNGE vol.3 (Mar.24)
カナダ上陸秘話を語る!



Sometimes we make it, sometimes we use it, and a lot of times,
we hang out for it

Contemporary Canadian video collection
時には作り、時には使い、そしてほとんどは、そのためにぶらぶらする

 このビデオコレクションは、2005年7月に名古屋の+ギャラリーが主催した+ビデオアワード2005 のために、トロントを拠点に活動する美術家である私が編集したものです。コレクション編集の際いくつかの例外をのぞいては、個々の作品より先に私が精通し共感する美術制作活動を行っている作家を抜粋しました。
  その中には文字どうりビデオを ”作って” いる作家と、自分の他のアートプラクティスの一環としてビデオを”使って”いる作家がいます。そしてこれらの作家の多くが“より良く生きるため”というスタンスで美術制作を日常生活に、または日常生活を美術制作に組み込んだり、自らの選択にしろ必要に迫られてにしろDIY(ドゥイットユアセルフ)というストラテジーを選んでいるように思われます。さらに現段階では誰もコマーシャルギャラリーに所属していないにも関わらず、プロのアーチストとして”成功”についての見解や”美術家として生活していくとは”という問いを日々扱っています。

  カナダ現 代美術制作の現場におけるこういったある種の特徴の背景には、この国特有の社会的、文化的環境や制度の影響が存在すると思います。過去10年以上私の美術活動を支えてきた、日本にはあまり知られていないそういったカナダアートシーンの様々な側面を少しずつ紹介し、両国のアートコミュ ニティーのあいだの交流に貢献できればとようやく感じているこのごろです。

秋元しのぶ



The Artist and the Plumber (1999)
Jean-Paul Kelly (ジャンポールケリー)
3 minutes, colour, sound, with subtitles


Hoodies(2003)
Sandy Plotnikoff (サンディープロト二コフ)
2.5 minutes, colour, sound


White Pumpkin (2003/2005)
Sandy Plotnikoff (サンディープロト二コフ)
7 minutes, colour, sound

Do-It-Yourself Walls Instruction Video from the IKEA Living Project Series (2002)
Shinobu Akimoto (秋元しのぶ)

9 minutes, colour, sound, with subtitles

Being Fucked Up (2002)
Emily Vey Duke and Cooper Battersby (エミリーベイデューク&クーパーバターズビー)
10 minutes, colour, sound, with subtitles


VIDEO GALLERY
ラウンジの前後にビデオギャラリーとして、下記作品をモニターにてご覧頂けます。
ビデオギャラリー:当日のみ18時〜21時30分
G.G. Mobius (2002)
Matthew Evans (マシューエヴァンズ)
5 minutes loop, black and white, sound
Selected works from G.L.N. Spaceship Earth (2004 - 2005)
G. L. N. (Maura Doyle & Tony Romano) (G.L.N (モウラドイル&トニーロマノ))
18 minute loop in total, colour, sound
Selected Mr. Nobody Projects (1998-2005)
Tanya Read (タニヤリード)
5 black and white super 8 animations; live action video, black and white, sound 15 minutes loop in total

作家、作品について
日本出身の秋元しのぶは、90年代初頭よりカナダで生活、そして制作を始めました。Do-It-Yourself Walls instruction video は、いわゆる“芸術的”な特出や題目の不在
と“ライフスタイル”としての美術制作活動というコンセプトを探求する、典型的な彼女のマルチメディアプロジェクト、IKEA Living Project Series の一部として制作されま
した。秋元しのぶは現在トロントのアーチストランギャラリーMercer Unionのボードメンバーをつとめ、トロントと日本のあいだを行き来しながら活動しています。
URL  http://www.h6.dion.ne.jp/~shinoart
エミリーベイデューク&クーパーバターズビーは1994年6月よりコラボレーションをはじめ、現在はカナダ、ハリファックスをベースに活動しています。印刷物、インスタレーション、キューレーションそしてサウンドワークなどと共に、主にシングルチャンネルビデオを制作しています。 Being Fucked Upは、音楽、アニメーション、既存の映像、
またパフォーマンスなどで構成されたいくつものエピソードを通して、扱いにくいと同時に深く共感してしまうアーチストの日常的な思考の葛藤を描いています。この作品は北・南アメリカそしてヨーロッパ各地のギャラリーやフェスティバルで上映され、いくつもの賞を受賞しました。 URL http://www.dukeandbattersby.com
現在日本滞在中のマシューエヴァンズは、主にビデオ、ビデオインスタレーションに携わる作家です。カナダ人ピアニストのグレングールドのドキュメンタリーからの映像を引用した、G.G.Mobiusは、動くイメージがある種の経験を予期したり思い出させたりするという、私たちの映像に対する期待を考察しています。2003年にドイツ、シュトゥットガルトの第16回フィルムヴィデオフェスティバル、ニューメディア部門で、ミラアンドパートナー賞を受賞しました。URL http://www.thepopmodule.com
G.L.N. (Gary Lee Nova) はマルチメディアアーチスト、モウラドイルとトニーロマノのコ
ラボレーションで、ペインティング、ランドスケープ、そしてライブコンサートのためのサウンドトラックを制作してきました。彼等の新しいDVDアルバム G.L.N. Spaceship Earthには、トロントとオンタリオ州の田舎の様々なロケーションで周囲のサウンドをライブミックスする彼等の映像と音楽が収録されています。このDVDはトロントの The Power Plant Contemporary Art Galleryの協賛でつくられ、2005年5月の グループショー、
Dedicated to you, but you weren’t listening. に出展されました。
URL http://www.themoneycollection.ca (モウラドイル)
トロント大学のヴィジュアルスタディーズ学科修士課程を今年卒業したジャンポールケリーは、シングルチャンネルビデオを中心に制作しています。その中で、たびたび自分自身を主題にし、自分とビデオというメディアの関係を考察しています。彼の初期の作品である The Artist and the Plumberにも、しばし個人的な物語を語ること、特にビデオによって語ることに対する彼の興味が現れています。
トロントをベースに活動するサンディープロト二コフのビデオ HoodiesWhite
Pumpkin
は、このアーチストの他のプロジェクトやプラクティスに共通してみられる、世の中に存在するいろいろな物事の関連性に対する彼の興味を、時には明白にそして時には微妙に、反映している作品といえます。URL http://www.laundry-line.net
マルチメディアアーチストのタニヤリードは、1995年にトロントのオンタリオカレッジオブデザインを卒業して以来、トロントアートコミュニティーでアクティブに活動しています。1998年につくられ、現在も彼女の作品の主役であるチャップリン的なキャラクター Mr. Nobodyは、彼女の映像、彫刻、ドローイングに登場してきました。1999年にはスコットカラザスとともに、ショーウィンドーでアートを展示するというオルタナティブスペース、フライギャラリーをオープンしました。URL http://www.mrnobody.org

秋元しのぶ Shinobu Akimoto

90年代初頭よりカナダで活動を始め、1999年に University of Western Ontario 美術学科修士課程修了後、トロントをベースにカナダ国内外で多々の個展を行う。

主にインスタレーション、インターベンションとして展開される彼女のプロジェクトは、いわゆる“芸術的”な特出や題目の不在と“ライフスタイル”としての美術制作活動というコンセプトを探求してきた。現在トロントのアーチストランギャラリーMercer Unionのボードメンバーをつとめ、2国のあいだを行き来しながら活動中。

過去の個展、活動の詳細:
http://www.h6.dion.ne.jp/~shinoart/

Mercer Union
http://www.mercerunion.org/ 



主催:NPO法人ビデオアートセンター東京、トーキョーワンダーサイト
後援:カナダ大使館
助成:ポーラ美術振興財団、芸術文化振興基金
トランス・アイランズ・プロジェクト参加企画

Varlant/ Vacancy/ Valley/ Vague/ Valuable/ Vast/ Venus/ Victory/ Vision/ Vodka/ Voice/ Void/ Visual/ Virtually/ Videoart

ビデオアートのある空間でドリンク片手に、気軽にアーティストと話し合おう!
V-loungeはそんな自由なラウンジを提供します。